モーリシャス
国旗のデザインの由来と意味
この国旗は、1968年にイギリス連邦内の一員として独立した時に制定されました。紋章などの図柄がない4色の横縞は、他の国では見られないデザインです。
赤は独立のための闘いで流された血を、青は美しいインド洋を、黄色は独立による新しい光を、緑は農業をあらわします。またこの4色は、民族による特定の色分けはされていませんが、国を構成するインド人、ヨーロッパ人、アフリカ人、中国人とその強調、融和をあらわすと解釈されることもあります。
モーリシャスは、マダガスカル島の東方およそ800kmのインド洋に浮かぶ島国。一年の平均気温が20〜29℃と過ごしやすく、「インド洋の貴婦人」と呼ばれています。
また、童話『不思議の国のアリス』に登場する伝説の鳥ドードーの生息していた国としても知られています。ドードーは、巨大で羽が退化していて、飛ぶことができなかった鳥。かつてはモーリシャスに生息していましたが、絶滅してしまいました。でも、モーリシャスの国章の中では今でも見ることができます。
モーリシャスの国章
盾を支えている、左側の鳥がドードー。右はスイロクとよばれる大型の鹿で、ともに主な農産物のサトウキビを抱えています。
盾の中にあるのはガレー船(人力で漕ぐ軍艦)、ヤシの木、赤い鍵、白い五角星と三角形。
下のリボンには、国の標語「Stella Clavisque Maris Indici(インド洋の星と鍵であれ)」がラテン語で記されています。
また、ボツワナ国旗の白と黒の線には、国章に描かれているシマウマの模様もあらわされているともいわれています。
モーリシャスの国名について
1598年にオランダがこの地に入植した当時の皇太子マウリッチにちなみ、ラテン語で「マウリティウス島」と名付けたことに由来し、英語表記されて現在の国名となった。
モーリシャスの歴史(略史)
- 狩猟採集のサン人(ブッシュマン)が住んでいたこの地に、17世紀頃、ツワナ人が住み着き、18世紀にツワナ首長国を建てた。
- 1835年、南からオランダ系移民のブール人が侵入してくると、ツワナ王のカーマ3世はイギリスに保護を求め、1885年にイギリスの保護領ベチュアナランドとなる。
- 1910年には南アフリカ駐在のイギリス高等弁務官(特命全権大使)の管轄のもとに入る。
- 第二次世界大戦後の1962年、カーマ3世の孫のセレツォ・カーマがベチュアナランド民主党(のちのボツワナ民主党)を結成して独立運動を進め、1966年にイギリス連邦内のボツワナ共和国として独立。カーマが初代大統領に就き、複数政党制のもとで政権を握る。
- 多数派の黒人と少数派の白人との融和を進め、政情は安定している。
モーリシャスの国データ
正式名称 | モーリシャス共和国 |
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英語表記 | Republic of Mauritius |
漢字表記 | 毛利西亜 |
首都 | ポートルイス |
略号 | MRI |
面積 | 2040㎢(東京都とほぼ同じ) |
人口 | 126万5000人 |
通貨 | モーリシャス・ルピー |
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言語 | 英語、フランス語、クレオール語 |
民族 | インド系、クレオール系が大部分、他にフランス系、中国系など |
宗教 | ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教、仏教 |
独立年 | 1968年にイギリスから独立 |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 53人 |