イギリス


ユニオン・ジャックの由来


ユニオン・ジャックとして有名な旗。この呼び名の「Jack」というのは、本来は海上で国籍を見分けるために使う旗のこと。厳密に言えば、陸上で使う場合はユニオン・フラッグなのですが、ユニオン・ジャックの呼び名はあまりにも有名です。日本ではイギリス国旗の総称として使われています。

さて。この国旗はどのように生まれたのでしょう。
そもそも、イギリスという国の中には、イングランドウェールズスコットランド北アイルランドという4つの国があります。


国旗のデザインは、この中の3つの国の守護聖人の十字旗を組み合わせて作られました。

イングランドの聖ジョージ旗(白地に赤十字)と、スコットランドの聖アンドリュー旗(青地に白の斜め十字)、アイルランドの聖パトリック旗(白地に赤の斜め十字)の3つです。


実際には、当時アイルランドに聖パトリック旗というものは存在していませんでしたが、デザインを調和させるためにX字型の十字を持ってきて「これは聖パトリックの旗で、アイルランドの旗だ」と創作したという話もあります。

フランスの三色旗(トリコロール)と同じく、紋章学にのっとった優れたデザイン・配色から、世界の国旗のデザインや旗章学に大きな影響を与えました。同時に、間違えやすい国旗のひとつでもあります。よく見ると左右対称ではなく上下が決まっている国旗なので、掲揚したり扱う際には注意が必要です。


ユニオン・ジャックとイギリスの歴史


イングランドの旗、聖ジョージ・クロスの歴史は、十字軍の時代までさかのぼり、1191年以来ずっと使用されてきました。

1603年、大英帝国の礎を築いたイングランド女王、エリザベス1世が亡くなります。独身で後継者がいなかったため、遠い血縁のスコットランド王が新たに王様に迎えられました。彼は、スコットランドの君主であると同時に、イングランド王ジェームズ1世となり、2つの国は共通の王様を持つ同君連合王国となりました。

1606年、ジェームズ1世は、イングランドとスコットランドの国旗を合わせた連合旗、ユニオン・フラッグを作りました。1707年には、この2つの国が合併し、グレートブリテン連合王国が成立します。


初代ユニオン・フラッグの画像(svg)

初期のユニオン・フラッグ

その後の1801年、イギリスがアイルランドも併合し、グレートブリテン及びアイルランド連合王国が成立しました。こうして、ユニオン・フラッグに赤いX字の十字が加わり、今の国旗のデザインになりました。


1922年のアイルランド独立戦争後には、アイルランドが自治権を獲得しアイルランド自由国となりましたが、北アイルランドは選挙によってイギリス連合にとどまることになり、イギリスはグレートブリテン及び北アイルランド連合王国へと国名を改称しました。


ウェールズの国旗について

イギリスの中にある国のひとつなのに、ユニオン・ジャックにはウェールズの国旗は含まれていません。その理由は、ウェールズは16世紀にすでにイングランドと政治制度が一体化していたからです。統一旗を作るときに特別に配慮する必要はなかったようです。


ウェールズの国旗画像(svg)

ウェールズの国旗

ウェールズの旗は、通称赤いドラゴン旗と呼ばれていて、古代ローマ時代から力の象徴とみなされ古い歴史を持っている旗です。


背景になっている緑と白の配色は、地中海沿岸原産の野菜であるリーキ(西洋ネギ、西洋ニラネギ)がモチーフとなっています。このネギは、ウェールズの国花のひとつ。ウェールズの国章にもネギが使われています。


イギリスの国データ


正式名称 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
英語表記 United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
漢字表記 英国(略記:英)
首都 ロンドン
略号 GBR
面積 24万3000㎢(日本の約3分の2)
人口 6600万人

通貨 スターリング・ポンド
言語 英語、ウェールズ語、ゲール語など
民族 アングロサクソン系など
宗教 キリスト教(英国国教会)など
建国年 1707年
国旗の比率 1:2
在留邦人数 6万2887人

Information


イギリス国旗(3:5)


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