モーリタニア
国旗のデザインの由来と意味
2017年から使われている国旗。緑はイスラムの神聖な色であるとともに、国土の大半を占めるサハラ砂漠の緑化に向けた強い意志をあらわし、黄色はサハラ砂漠の砂を、赤は国の独立に捧げられた血をあらわします。中央の黄色い星と上向きの新月(三日月)もイスラム教の国々で使われているシンボルです。
新月と星のシンボルを国旗に採用している国はたくさんありますが、トルコをはじめ、その多くが右開きの三日月になっています。モーリタニアの国旗のように上向きのパターンは珍しく、他に右開き以外の三日月を使っている国旗には、ブルネイ🇧🇳(上開き)、パキスタン🇵🇰(右上開き)、トルクメニスタン🇹🇲(左開き)があります。
モーリタニアの国旗は、以前は、緑の地色に新月と星のシンボルを置いた今よりシンプルなデザインでしたが、2017年の憲法改正で赤い帯が加えられました。
1958年にフランス共同体内の自治国に昇格した翌年に制定された国旗。1960年に独立した後もこの国旗が継続して使われていましたが、2017年に国民投票によって現在の国旗に変更されることになりました。
モーリタニアの国名について
ギリシャ語で「マウロス(皮膚の黒い人)」の意味を持つモール人(ムーア人)を由来とする説や、地中海沿岸にあったベルベル人の古代国家「マウレータニア」(現在のアルジェリアとモロッコ)に由来する説がある。
モーリタニアの歴史
- 8世紀頃からガーナ王国の一部を占め、11世紀頃、北アフリカのベルベル人がムラービト朝を興した。北アフリカと南アフリカの交易をおこなう隊商のための都市が各地にひらかれる。
- 17〜18世紀にはアラブ人の首長国がおこり、アラブ人とベルベル人の混血によるモール人ができあがる。
- 19世紀にフランス人が入植し、1904年にフランスの保護領となる。
- 第二次世界大戦後の1958年、フランス共同体内の自治共和国となり、1960年に独立。
- 1978年のクーデターで軍事政権になる。
- 1991年、複数政党制を盛り込んだ新憲法が制定され、大統領選挙がおこなわれるが、その後もクーデターが起こり、民政と軍政を繰り返している。
モーリタニアの国データ
正式名称 | モーリタニア・イスラム共和国 |
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英語表記 | Islamic Republic of Mauritania |
漢字表記 | 毛利塔尼亜 |
首都 | ヌアクショット |
略号 | MRT |
面積 | 103万6000㎢(日本の約2.7倍) |
人口 | 430万人 |
通貨 | ウギア |
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言語 | アラビア語、プラール語、ソニンケ語、ウォロフ語、フランス語 |
民族 | モール人、アフリカ系 |
宗教 | イスラム教 |
独立年 | 1960年にフランスから独立 |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 20人 |