ジンバブエ
国旗のデザインの由来と意味
動物が描かれた国旗の中でも、鳥の彫像が描かれている点が珍しい、白い三角形を持つ緑・黄・赤・黒の7縞旗。
この鳥は、グレート・ジンバブエ遺跡で発掘された彫像からとられたもので、国家の統合と栄光のシンボルです。また、緑は農業、黄色は富、赤は独立闘争で流された血、黒は国民、白は平和をあらわし、鳥の後ろにある赤い星は希望をあらわしています。
ジンバブエの国旗の歴史
ジンバブエは、かつてのイギリス領南ローデシアです。白人の人口構成が高く、土地や経済を握っていたために混乱し、隣国のザンビアやマラウィに比べて独立が遅れました。
ローデシア共和国の国旗
1965年、白人強硬派がローデシア共和国の名で独立を宣言し、緑・白・緑の縦三色旗に紋章という国旗を採択しました。しかし、国際社会に承認されず、逆に国連主導の経済制裁を受けました。
1979年、白人の議席を一定数認める形で妥協が成立。翌年に国名をジンバブエとして独立しました。このときに制定されたのが現在の国旗です。
汎アフリカ色が使われていますが、配色の原型は、黒人国家の完全独立を戦ってきた「ジンバブエ・アフリカ民族同盟(ZANU)」の党旗にもとづいています。
ジンバブエの国名について
ショナ語で「石造りの家」を意味するグレート・ジンバブエ遺跡の名前に由来する。古くは「南ローデシア」と呼ばれていた。
ジンバブエの歴史
- 11〜15世紀頃、巨大石造建築に優れたショナ人のモノモタパ王国が栄えた。
- 19世紀にはンデベレ人によるンデベレ王国が成立した。
- 1889年、イギリスの植民地大臣セシル・ローズがイギリス領南アフリカ会社を設立し、ローデシア(現在のジンバブエとザンビア)の支配が定まった。
- 1923年、イギリスの自治領、南ローデシアとなる。
- 1965年、白人の入植者が独立を宣言すると、アフリカ人勢力により民族運動が高まり、ショナ人に基盤に置くジンバブエ・アフリカ民族同盟と、ンデベレ人に基盤を置くジンバブエ・アフリカ人民同盟がゲリラ戦を繰り広げた。
- 1980年、両者の統合政権が発足し、ジンバブエ共和国が成立した。
ジンバブエの国データ
正式名称 | ジンバブエ共和国 |
---|---|
英語表記 | Republic of Zimbabwe |
漢字表記 | 津巴布韋 |
首都 | ハラレ |
略号 | ZWE |
面積 | 38万6000㎢(日本よりやや大きい) |
人口 | 1444万人 |
通貨 | ジンバブエ・ドル |
---|---|
言語 | 英語、ショナ語、ンデベレ語 |
民族 | ショナ族、ンデベレ族、白人 |
宗教 | キリスト教、伝統宗教 |
独立年 | 1965年にイギリスから独立 |
国旗の比率 | 1:2 |
在留邦人数 | 91人 |