バーレーン
国旗のデザインの由来と意味
赤・白のギザギザ模様が特徴的な、バーレーンの国旗。
白は純粋さと気品、赤は自由をあらわします。旗竿側にある5つのギザギザ模様は、イスラム教の五行(イスラム教徒に課せられた5つの行いのことで、信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼を指す)にもとづきます。
バーレーンでは18世紀以来長い間、ペルシャ湾各国で使用されている伝統的な赤1色の国旗を使用してきました。これは、イスラム教シーア派の系統に属するハワーリジュ派の伝統色でした。
19世紀、海賊行為をしないことをうたった海事条約をイギリスと結びます。その際、友好の印に赤旗に白を加えることを求められ、左側に白いパネルを入れた旗を国旗としました。白と赤の境目がジグザグになったのは1933年。これは他の国の旗と区別するためで、正式には1971年にイギリスから独立した翌年に制定されました。当時はギザギザの数は8つで、国を構成する8地区と部族をあらわしていました。
2002年、改正憲法のもとに立憲君主制を宣言した際、現在の国旗に変更されました。なお、この旗は政府や元首公邸など、限られた場所でのみ掲揚されるのが原則となっていて、私宅などでは許可なく掲げてはならないという決まりになっています。
バーレーンの国名について
アラビア語で「バール(海)」と「レーン(2つの)」を合わせた「2つの海」という意味。2つの海とは、アラビア湾の海水と、地下に湧き出る豊かな水資源を指すといわれている。
バーレーンの歴史(略史)
バーレーンは、ペルシャ湾の要衝に位置し、サウジアラビアとは橋で繋がっている本島を中心に、大小33の島からなる君主国です。古くは真珠の産地として栄えました。
1861年にイギリスの保護領となり、1932年には島の中央部で石油が発見され、国の近代化が進みました。1971年、首長国として独立。
国内に居住する人のうち、バーレーン国籍を持つ人は46%で、半数以上が外国人労働者です、なかでもインド出身者は30万人を占めています。
- 紀元前2500〜前700年頃は「ディムルン」という名で、メソポタミア文明とインドを結ぶ貿易の中継地としてさかえる。
- 8世紀にイスラム教の勢力が進出し、9世紀末にはシーア派の一大拠点となる。
- オスマン帝国やポルトガルの支配ののち、サファビー朝が進出するが、1783年にアラビア半島から移り住んだアラブ系民族の支配が始まり、現在まで続いている。
- 19世紀末にイギリスの保護領となるが、1971年に独立。
- 1932年、ペルシャ湾岸ではじめて油田を採掘して発展する。
- 独立後の1973年に立憲君主制となるが、首長による独裁政治が続く。
- 2011年にはアラブ諸国で発生した反政府運動でデモが拡大。国民との対話なども実施するが、根本的な解決にはいたっていない。
バーレーンの国データ
正式名称 | バーレーン王国 |
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英語表記 | Kingdom of Bahrain |
漢字表記 | 巴林 |
首都 | マナーマ |
略号 | BHR |
面積 | 769.8万㎢(東京23区と神奈川県川崎市を合わせた広さとほぼ同じ) |
人口 | 150万3000人 |
通貨 | バーレーン・ディナール |
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言語 | アラビア語 |
民族 | アラブ人 |
宗教 | イスラム教 |
独立年 | 1971年にイギリスから独立 |
国旗の比率 | 3:5 |
在留邦人数 | 247人 |