デンマーク

国旗のデザインの由来と意味

通称ダンネブロ（赤い布）と呼ばれる、赤地に白十字を描いた旗。
オーストリア🇦🇹、スコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿と並んで世界最古の国旗です。他の北欧諸国の国旗に使われている変形十字スカンジナビアクロスの原型となりました。（スウェーデン🇸🇪、ノルウェー🇳🇴、フィンランド🇫🇮、アイスランド🇮🇸）

十字のシンボルが使われているのはキリスト教の国というしるしです。また、赤は古くからカトリック教会をあらわすシンボルカラーでした。

伝説によると、1219年にデンマーク王のヴァルデマール２世がエストニア軍（当時はまだキリスト教が普及してなかったため、異教徒だった）との戦いの最中に、天から降ってきたこの旗を掲げ勝利したといわれています。この伝説は、デンマークでは小学校で教わるくらい有名な逸話だそうです。しかし実際はローマ法王が十字軍に授けた旗を指しているとも言われています。この旗はのちに「デンマークの力」という意味を持つようになりました。

スカンジナビアクロスの特徴は、十字の縦軸が中心からやや旗竿（ホイスト）側に寄っているところです。なぜ旗竿寄りになっているのでしょう？

実は、デンマークの旗も当初はイングランドの旗🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿などと同じく、左右対称の十字（ギリシア十字）でした。それがやがて、旗を勢いよくはためかせるために、旗尾（フライ）側を長く伸ばして三角形の切れ込みを入れる燕尾型の旗が使われるようになりました。単純に旗尾が伸びたことによって、相対的に縦軸が旗竿側に寄ることになったのです。今でもデンマークの政府公用旗・陸軍旗では、燕尾型の旗が使われています。

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デンマークの政府公用旗・陸軍旗

世界を見ると、さまざまな理由で国旗を改正してきた国が多いのですが、デンマークの国旗は1397年に国旗として採用されてから、今日まで一度も変更が加えられていません。正式に国旗に制定されたのは1854年ですが、古くから伝わり伝統のある旗としてよく知られています。

他に、赤地に白十字が描かれている国旗にはマルタ🇲🇹、スイス🇨🇭などがあります。

デンマークの国章

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デンマークの国名について

古ノルド語で「デーン人の土地」を意味する「ダンメルク（Danmörk）」が由来。デーン人はバイキングの一派。

デンマークの歴史と周辺国の旗

デンマークは、北ヨーロッパにある400あまりの島々からなる国です。
ゲルマン人の大移動の時代に、ノルマン人の一派であるデーン人が到来しこの地に住むようになりました。その後、デーン人は８世紀から１１世紀にかけてのヴァイキングの時代にヨーロッパ諸国を侵略し、また貿易を行いました。

現在のデンマークは大きな国ではありませんが、１１世紀にはイギリスにも侵攻し北海帝国を築き、また１４世紀後半にはマルグレーテ１世のもと、デンマーク、ノルウェーとスウェーデンを支配下に置いたカルマル同盟を築き、北欧最強の国として君臨していました。

その後は戦争のたびに広大な領土を失い、デンマークは小国になっていきます。しかしデンマークが目指したのは、領土回復ではなく小国として繁栄する道でした。「外に失いしものを内にて取り戻さん」を標語に、植林と開墾（山を切り開いて、農地や宅地、道路、水路などにすること）に力を入れ、酪農を中心とした農業国への転換に成功しました。

グリーンランドの旗

日本の国土の６倍もの面積があるグリーンランドは、実はデンマーク王国の一部です。かつてデンマークの植民地で、現在はデンマーク王国を構成している島のひとつなのですが自治政府があり、国旗にはデンマークと同じ赤と白が使われています。

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グリーンランドの旗

グリーンランドは、デンマーク語ではグレーンランド（Grønland）と発音し、「緑の島」を意味します。982年頃、赤毛のエイリークがグリーンランドと命名し、入植が始まりました。氷と雪に覆われた国ですが、国名が「グリーンランド」なのは、エイリークがこの地にたくさんの入植希望者を集めたかったからという説があります。

実はグリーンランドの域旗を決めるとき、本国のようなスカンジナビアクロスを使った旗か、当時の現行の域旗かで議論になりました。そして十字にすると本国の旗に似すぎてしまうので、本国デンマークの国旗の２色を取り入れた今の国旗に決まりました。グリーンランドの人々は親しみを込めて、「我らの旗」と呼んでいます。

フェロー諸島の旗

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フェロー諸島の旗

デンマークの場所と国データ

Information

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DENMARK
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